奇祭(火祭り)タバンカ祭

当宮の例大祭は「大宝まち」とも呼ばれて親しまれ、9月15・16日に斎行されるが、またの名を「七まつり」とも言い、七度にわたる祭事が執り行われる。

この中で最も特色のあるのが、9月12日と1日おいた14日の夜7時からはじまる松明祭(タバンカ祭)である。全国でもここでしか見られない珍しい火祭で、その起源は古く、応安3年(1370)に大宝寺別当坊の賢了院が出火した際に、畳と鍋ぶたを使って火を消し止めたという故事を戯曲化したのに始まる。

日も暮れ、7時の太鼓の音によって祭りが幕を開ける。

この祭りは別名「冬瓜まつり」とも呼ばれるように冬瓜を神前に献ずるが、祝詞奏上の後、御神前に巴型に並べられた畳、その中央の鍋ぶたの上の素焼きの盃(カワラケ)に御飯と冬瓜を一つづつ盛りつけ、玉串拝礼の後、太鼓の音に乗って祭の所役である白装束の氏子青年7名が畳や鍋ぶたごとカワラケを拝殿前にほうり投げる。カワラケを拾った人は病気をしないといわれ参詣の人々が競って拾いあう。

次に拝殿前に備えられた2本の大松明(麦わら製)に点火し、勢いよく燃え上がる火を囲んで畳や鍋ぶたを力一杯石畳に叩きつける。この時に発するバタンバタンという音からタバンカの名が起こったという。

この御神火で火をつけた松明を一束づつ両手に持った所役2名が振り回しながらかけまわる。それを4名の畳(1畳の4分の1)、1名の鍋ぶた所役が交互に火の粉を浴びながら追いかけたり、逆に追われて逃げまわる。時として参詣人が追われもする。

これが終わり、畳、鍋ぶた所役は炎を上げて燃え盛る御神火を囲み、バタンバタンという音を響かせて叩きつけ消化に努める様を演ずる。松明が燃えつき祭りが終わるまでの約1時間は社伝の八幡太鼓の音が鳴り響き勇壮さをひき立てる。

この松明の灯りをもって12日には、境内末社、14日には、本社と若宮八幡宮の御幣が新しくされる。

 

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